以前書いた記事でこんなものがあります。

簡単に説明すると、トレーニングで大事なことはトレーニングメニューではなく、何を伝えたいかということ。
そして、複数対複数で行うサッカーにおいてクラブ練習以外でその他の人の意志を無視して行うことが難しいこと、を説明しています。
しかしこれでも同じような質問は止みません。
そこで今回は最強のトレーニングをお伝えしたいと思います。
それは『準備』です。
これは冗談ではありませんよ。
ここで嫌にならずに根拠を聞いていただけると幸いです。
ここで言う準備とは

『準備』と一言で言ってもそれぞれ違うものをイメージしてしまうと思います。
それくらい準備をすることはたくさんありますし、だからこそ鍛え甲斐があるのです。
例えば学校の準備。
これは多くの子供がやっていることだと思います。
次にサッカーの準備。
ボールにレガース、水筒、スパイク。雨の日には着替えや大きめのタオルなんかもいるかもしれません。
他には出かける前の準備。
予定の調整。
サッカーと勉強の両立のための時間の捻出。
まだまだありますが、挙げればキリがありません。
『準備』をすることで得られるメリット

予測できる
準備をするためには、その先に何が起こるかを予測しなければいけません。
サッカーのように早い判断ではありませんが、だからこそ子供に適したトレーニングだと言えるでしょう。
その結果、色々な条件から未来を予測して行動できるようになります。
この能力はサッカーではものすごく力を発揮します。
パスカットの予測、カバーリングの予測、サポートの予測、動き出しの予測、切り替えの予測。
サッカーでは常に先の読み合いです。
これらの全ては、「ここが危なそうだから、こっちに行こう」だとか「パス来そうだからもう少し寄せておこう」のようなボールに関わる前の『準備』で結果が大きく変わる世界です。
「試合になったら、頑張る!」が通用するほど甘い世界ではありません。
ちなみに以前も紹介しましたが、未来を考えて行動するというのは人間特有の能力で、生きていくうえでとても必要な能力です。以下の記事を参考までに。

ミスが少なくなる
予測した上で考えるのは『不測の事態』です。
ここまで予想できれば、
「もしこれがうまくいかなかった場合はこうしよう」や
「もしこうなったときのためにこれを用意しておこう」のように
リスクを回避するすべを考えることができます。
簡単な例をあげると、「雨が降ったときのために傘を持っていこう」
といった感じです。
これをサッカーに当てはめると、
「キーパーがシュートを弾くかもしれないから、それに早く反応しよう」や
「味方がシュートを外してもいいように詰めておこう」
のようにミスがミスでなくなるようなプレーのアイディアを考えることができるのです。
いずれ他人のことも考えられる
最初は皆、自分のことばかりだと思います。
最初から他人のことなんて考えられませんからね。
しかしそれが習慣化していくことで徐々に他人のことも気遣ってあげられるようになります。
「この人はこれをしてあげると喜ぶだろうなー」のように人に関心を向けて、その先を予測して先回りできるようになるのです。
ここまでくればチームに欠かせない潤滑油的な役割となるでしょう。
一人いるだけでチームの歯車がぐるんぐるん回ります。
親にできること

必要性と紐づけて教える
はじめから「準備をしなさい!」と言っても何を準備したらいいのか、どう準備したらいいのか、子供には分かりません。
そこで大切なのが導入部分です。
最初は一緒に準備することから始めたほうが良いでしょう。
「サッカーに行くときは何がいるんだっけ?」と聞きながら進めていきましょう。
もし水筒を忘れていたとしたら、「練習中喉渇かない?」と聞きます。
頭の中に『箇条書きのチェックリスト』ができてしまうとだいたい忘れ物をしてしまうからです。
ようは丸暗記させるということです。
そのため、なぜそれを準備する必要があるのかを確認できるような問いかけを時折入れていくと良いでしょう。
自分に必要な情報であれば頭に残りやすいのが人間ですからね。
自分事として捉えさせる
子供は何度もミスをしますし、何回言っても同じことを聞いてきます。
それに対しても怒らず接してあげてください。
なぜなら怒った瞬間にこの『準備」と言う作業が親のものにってしまうからです。
大事なことは『準備』を自分事として捉えさせることです。
「忘れ物をしてもお母さん(お父さん)は困らないよー」というスタンスを貫いてください。
怒られた子は「怒られるけど、結局やってくれるし、なんとかなるんだよねー」と親に甘えたまま自分でやろうとは思いません。
『自分が準備しなくても困るのは親』
こうなってしまったら、動かすのは非常に難しいでしょう。
絶対にミスできない部分を整理してカバーする
子供が一人で動けば失敗はつきものです。
失敗自体は決して悪いものではなく、むしろ今後の糧として非常に大事なんですが、いつどんな状況でもでも失敗をしたほうが良いとは言えません。
なぜなら他人に迷惑をかけることがよくあるからです。
例えば、忘れ物をしたらその集団の活動そのものが立ち行かなくこともあります。
そうなればいくら我が子のためとはいえ、犠牲が大きすぎます。
たくさんの子が参加する試合、または練習でレガースやスパイクを忘れて参加できない。
くらいの経験がちょうどよいでしょう。
他人に迷惑をかけた時に謝る
忘れ物をして、試合に出れなかったり練習に参加できなかった時に親が知らん顔ではいけません。
きちんと「ご迷惑をおかけしてすみません。」と指導者に言いましょう。
これは決して指導者として腹が立つからというわけではありません。
子供に自分がしたことに対する認識を変えてもらうためです。
子供にとって親が頭を下げている姿はとても記憶に残ることです。
これがなければ自分のしたことの責任を全部自分で取れたと勘違いしてしまいます。
実はその練習に参加できないことでチームとしての連携に大きな影響があったり、
試合に参加できないことで他の子が疲弊したり、
と予定が崩れるようなことが色々と起きているのかもしれないのです。
かと言って、そこを理解させるのに口うるさく言って聞かせるのはナンセンスです。
子供自身が「あー、やってしまったな」と思えたら次からの行動が変わるはずです。
子供が損をして終わるだけではなく、その先や周りのことも感じられるようにアシストしましょう。
まとめ

指導者が強いチームを目指す上でまず考えるのが、選手一人ひとりの自立です。
そのためにあらゆる決まり事を各チームで決めていますが、本当に機能しているか甚だ疑問でした。
一見すると関係ないように感じるサッカーと準備ですが、この一つの習慣を変えることで子供は大きく成長します。
是非、準備・予測のできる『チームに欠かせない選手』を目指してください!
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