先日の代表戦で「もう少し早く潰しておくべきでしたね」という解説。
サッカー未経験の方は「え⁉潰す⁉ファウルしたほうが良いってこと?」「なんか怖いスポーツに思えてきた」と戦々恐々されたかと思います。
今回はそんなサッカーにおけるファウルの勘違いや考え方、指導者の考え方などをお伝えできればと思います。
サッカーは激しい一面こそありますが、決して怖いスポーツではありませんのでこれからも楽しんでいきましょう。
ここでの「潰す」とは

サッカーでよく聞く「潰す」という言葉。
怖いですよね。
しかしサッカーを知っている人とそうでない人では言葉の捉え方・ニュアンスに大きな違いがあります。
ここでの意味は「相手のチャンスを未然に阻止する」という意味。
サッカーは攻守の激しく入れ替わるスポーツです。
長く攻めているときに守備の形が崩れてしまう事もしばしば。
その時に最も怖いのが相手のカウンターを食らってしまう事です。
そのトランジションの際に相手の攻撃を一旦ストップさせて守備陣形の立て直しを図ることが目的です。
この際には必ずファウルでという訳ではありませんが、「ファウルも厭わない」というのが本音です。
勘違い

「ファウル=ラフプレー」ではない
ここで勘違いして欲しくないのは、「ファウルする」ということと「相手を危険にさらす」ということはイコールではないことです。
そして、危険なチャージをしてまで相手を止めることは間違いなく悪いプレーですし、誰も望んでいません。
サッカーをする上で必要なことの中には相手をリスペクトし、競い合う仲間としてフェアに闘うことも含まれます。

「ファウルで止める」と聞いて相手が怪我するようなチャージやタックルを想像した方は、全てがそうではないことを理解していただきたいです。
ファウルを肯定しているわけではない
サッカーの性質上仕方のないようにも思われるファウルを厭わない「潰す」プレー。
これがとある場面では必要なことは理解しつつも、やはりファウルは良くないことですので、指導者として自チーム選手のファウルに手を叩くことはできません。
前例はありませんが、幼いころから簡単にファウルをすることを許してしまうと良い判断や守備の技術が身に付かないのではないかと思っています。
フェアに闘い、試合後に相手と握手なりお辞儀なりをして帰ってくることが一番です。
せっかく勝っても試合後に「相手がユニフォームを引っ張ってきた!」「なんて汚いチームだ!」などと言われたり思われたりしたら勿体ないですからね。
指導者の考え方

サッカーにはファウルがつきものです。
ファウルはしないほうが良いと言っていても、綺麗事と言われてしまえばそれまでです。
プレーのレベルが上がれば上がるほど選手たちは、自分たちがルール上プレーできるギリギリのレベルで闘っています。
そのため時にはいきすぎたファウルになってしまう事もないとは言い切れません。
今回の件もルール上プレーできるギリギリ、つまりはイエローカードをもらってもプレーを止めるべきという判断の1つなのです。
実際にこれが出来なくて日本代表が負けた、あるいはピンチを招いた試合もありますしね。
しかし前述した通り、守備の技術がしっかりと身に付いていなかったり、攻撃の方法に修正を加えるべき育成年代では必要ないように思います。
戦術的なファウルを学ぶことで、それ以外を蔑ろにしかねないからです。
優先順位で言えばかなり後になるでしょう。
今後大事になるのは「子供に関わる大人の対応」

「子どもたちに良くないことを元プロ選手が言っちゃったよー」みたいな雰囲気になっていますが本当のことなので私は全然良いと思っています。
しかしここで大事になってくるのは子供に関わる大人の対応です。
親と指導者です。
子どもがサッカーを真剣に見て、応援して、その上で「ファウルで止めたほうが良いんだ」と学んだとします。
そしてそれを実践したり、しようとしていたりしたら、そこでしっかり教えてあげましょう。
「ファウルで止めなくていい方法を練習しようよ」や
「その前にカウンターを食らわないような積極的な攻撃を仕掛けようよ」と。
もしくはシンプルに「ファウルで止めるなんて楽したら許さんぞ」と叱っても良いでしょう。
なぜなら例えファウルをして相手を止めたとしても、その後本当にピンチになったかは誰にもわからないからです。
もしかしたら相手がミスして事なきを得るかもしれませんし、もっと言えば攻守がまた入れ替わったかもしれません。
それを想像するだけの経験をしていない子供にその判断をさせるのは時期尚早です。
まとめ

今回のような解説者の一言で、熱くなれるサッカーファミリーが増えたことを純粋に嬉しく思っています。
そしてこの私のいち意見もその中に混ぜてもらえたらと思って書きました。
色々な角度からサッカーを見てサッカーに対する国全体での理解度が上がることで更にこの国は強くなったと思います。
どんどん熱い話をしていきましょう!
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