これくらいの時期になると卒業への実感と新しいスタートへの期待感でいっぱいの方も多いのではないでしょうか。
しかし毎年この時期は「中学生(小学生)まででサッカーは辞めます」のような話を聞く悲しい時期でもあります。
また親御さんも親御さんで「来年からは〇〇高校(県内の中堅レベル校)なのでサッカーもほどほどに…」みたいな感じが見られることもあり、こちらとしても「そうですか。残念です」といった反応になってしまいます。
今回はそんな中で理想的な進路に至らなかったがゆえに、
「サッカーを辞める」
「サッカーに情熱を注ぐことを諦める」
となってしまっている方たちに少し立ち止まって考えてほしく、書いています。
サッカーの考え方を変えることで、これまで必死に打ってきた鉄が冷めないことを願っています。
強豪校へ進学できないことが幸運かもしれない

以前も取り上げましたが、現在はプロの世界に向けた色々なコースが用意されています。
これは
- 指導者のレベルアップ
- 動画コンテンツの充実
- サッカー界の成熟
によるもので、今までエリートだけに用意されていた環境がそうではなくなっています。

そしてここでは「あまり強豪校を神格化しないないほうが上手くいく子供が増えるのでは」という考えのもと、多くの部員を抱えたいわゆる『強豪校』ではなく『自分がチームの主力として闘えるチーム』を選ぶことをおすすめしています。
強豪校を志す上でのよくある間違い
「今まではパッとしなかったけど、厳しい環境に身を置くことでよくなるはずだ」
と単純に考えてしまうことが子供ではよくありがちです。
これは以前にもご紹介した「努力は一つしかない」と考えてしまっているパターンで、『努力』の中でも『環境志向』という考え方の一つに過ぎません。
本当はこの他にも『物量志向』と『方略志向』2つも考えるべきなのです。
この3つを考えられる人は全体の1.9%しかいないそうです。
こちらについては以下の記事を

強豪校にありがちなデメリット。『牛後』になる
そしてその志向する環境においても、『厳しさ』だけにフォーカスされ様々なデメリットを考えられていません。
よく起こりがちな現象として、部員が多すぎることで、
- 試合に出られない
- 十分な指導が得られない
などをよく聞きます。
これに対して、チームの中でセカンドーチームやサードチームなど、複数のチームを持って試合の機会を作っている部活やクラブもありますが、これは対症療法でありこの環境自体は良いものだとは到底思えません。
大事なのは「チームを背負って闘う」ということなのです。
『鶏口となるも牛後となるなかれ』
とはよく言ったもので、小さい組織のリーダーであるほうが大きい組織の末端よりも学びが多い、というのは何となく分かるのではないでしょうか。
自分の活躍が試合の勝ち負けに直結し、監督やチームメイトから必要とされる感覚は選手が育つ上でとても重要なものです。
また「〇〇先生の指導が受けたくて来ました!」と喜び勇んで入部できたとしても、トップチームに上がれず「名前すら覚えてもらえなかった…」みたいな話もよく聞きます。
自分が置かれた環境のメリットを活用し、目標を再設定する

ここまで強豪校のデメリットを理解したところで、今の自分の環境が恵まれていることに気づけるかと思います。
そこで次にするべきは、強豪校の同級生が試合に出られない間に『チームを勝たせることに注力し続けること』です。
これも以前書きましたが挫折をした経験は、何よりのバネになります。

そしてその能力は昨今では「レジリエンス」と呼ばれ、苦難を乗り越えた人に身につく能力とされています。
目標の再設定とは
気持ちを前向きに切り替えたところで、今までの将来像を少し見直しましょう。
挫折があったわけですから、理想形からは遠ざかったに違いありません。
例えば「強豪校で活躍してプロの道へ…」や
「プロでなくても大学に推薦で入って1年からレギュラーに…」
のようなざっくりとした目標設定があったとすると、もう少し現実的なルートに切り替えるのです。
もちろん自分を過小評価したり、理想を諦めたりするのはNGです。
目標はいつでも修正が効きますから、現時点での理想形を目指しましょう。
先程のパターンで「高校生のうちに誰かの目に止まる可能性は格段に落ちてしまったな」と思ったのであれば、
「大学で勝負できるようにできるだけ力をつけておこう。勉強もしないとな。関東2部リーグの大学や地方の強豪大学あたりを目指すぞ!」
のような具体的な目標を、これを機に立ててしまうのです。
選択肢が減った分、考えることはシンプルになっていますからね!

もしそれでも「サッカーを辞める」のであれば

ここまで読んでも「サッカーを辞めます」というのであれば、一つだけお願いがあります。
それは「辞める」を「離れる」に置き換えることです。
子供でも大人でも学生サッカーが終わると、すぐに「サッカーを辞める」と言ってしまいがちですが、サッカーはなくなりません。
いつでもボールがあればできますし「社会人になってから付き合いで始めた」みたいな人もたくさんいます。
これは単純に一時的な距離ができているだけに過ぎないのです。
この考え方のせいで日本サッカーは『にわかファン』を受け入れられないスポーツになってしまっているように感じてなりません。
サッカーとの距離感が人それぞれ違うだけで、誰しもが『サッカーに関わっている人』なのです。
この辺は野球を見習うべきところでしょう。
まとめ:可能性は十分にある

日本のサッカー界も刻々と変化を続けていますが、その変化に気づかず諦めてしまっては勿体ないです!
至るところに勉強熱心な指導者がおり、トップレベルでなくても『元プロ』指導者が実はごろごろいます。
動画コンテンツを活用すれば、トップレベルの選手から学び放題です。
もちろん高いレベルに身を置くことには敵いませんが、強豪校にはお伝えしたようなデメリットもあります。
情報感度を高め、学ぶ姿勢を強く持てば、環境に甘んじている選手たちよりもはるか先へ行けるはずです!
ぜひサッカーを続けてください!
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