「子供が自立するためにも親は練習を見に行かないほうがいいのかな」と控えておられる方がいることに驚いている今日この頃です。
もちろん「自立を促すために電車で通わせています!」や
「以前怒鳴りすぎたせいか自分が行くと子供が萎縮してしまうので、、、」という方が控えるのは理解できます。
しかし良好な親子関係であればむしろ見に来てくれる方がメリットが大きいように感じています。
そしてなんと言っても指導者・サッカークラブはサービス業です。
お客さんが依頼先の仕事ぶりを確認・評価するのは普通のことですよね。
今回はそんな練習を見に行くメリットを中心にお伝えできればと思います。
練習を見に行くメリット

子供の外での顔が見られる
子供が家庭外で見せる顔は意外と違うものです。
いつも以上に強く振る舞っていたり、その逆で色々な子に気を遣っている子もいるでしょう。
その子なりに子供の社会の中で生き延びるための立ち居振舞いを自然と身につけるのです。
練習はまさにその全貌が見える場です。
もちろん『サッカークラブ』という一つのコミュニティの中での振る舞いにすぎませんが、その中に子供の性質や心理的な状態が見られるはずです。
例えば、家の中では強気で偉そうなことを言っているのに、クラブの中では控えめな方で全然主張していなかったとします。
しかしこれもその子の性格・性質の一つであり、そのコミュニティでの立ち位置なのです。
これについて外から「もっといつもみたいに強気にやればいいじゃない!」などと言わなくてもいいのです。
一番状況を理解しているのはその子自身ですからね。
また、『内弁慶な子供』は精神的にも安定していると言われます。
家庭でしっかりと居場所があり、自己肯定感が養われている、ともとれるでしょう。
子供の現状を知れる
我が子がサッカーに対してどのように取り組んでいるか、
どの程度成長しているかを実感できるのも練習を見に行くメリットの一つかと思います。
本当の参観日であればこれがメインの目的になるかと思います。
練習に対してどのくらい意欲的に取り組んでいるか。
コーチの話をどのくらい熱心に聞くのか。
この辺を見てあげると良いでしょう。
練習を見て「え?全然やる気がなさそうなんだけど。。。いつもこうなんですか?」となった保護者さんもおられました。
とても楽しそうに家を出るものだから、もっと精力的に動いているものだと思っていたそうです。
しかしこれは悪いことではありません。
その子供なりの『楽しさ』がありますから、それを知れることがとても大事なのです。
また、指導者に何を言われているかを聞けるのもメリットといえます。
その子が何を言われて、どのようにリアクションしているかを見てみてください。
理不尽な指導者であれば話が変わってきますが、そうでないのであれば一つの子育ての糧になるはずです。
例えば見ていて、「自ら考えて動けてないな」と感じたのであれば、
「いつもなんでもやってあげ過ぎていたな。もう少し自分で動くまで待ってみようかな」
と考えれますし、
「何か言われたときに完全にシャットアウトしているな」と感じたのであれば、
「いつも家でがみがみ言いすぎていたかな。もう少し優しく言えるように頑張ろうかな」
と子育てについて考え直すことが出来るでしょう。
サッカーと普段の行いは密接に関係しています。
普段の行いを正せばサッカーにも必ず良い影響があります。
そしてそれは社会に出たときにでも役立つはずです。
指導者の判断を理解・尊重できる
練習で指導者から何を求められて、それに対してどのように反応して、どのように取り組んでいるか、を見ることができればある程度指導者の判断にも納得感を得られるはずです。
もちろんチームの方針や指導者しかわからないような『サッカー見え方』的なものがありますので、完全に理解することはできません。
しかし、例えば我が子が試合でベンチスタートになったときに、
前日練習でコーチから言われていることを全く理解できていなかったり、あまりモチベーション高く取り組めていなかったことを知っていたら、
「昨日の練習であまり良くなかったから、今回はベンチスタートなんだな」
と余計な疑念や衝突を避けることができるはずです。
これは指導者側からしてもメリットになるので、是非ともお願いしたいものです。
いつから離れる?

それでは上記のようにメリットも理解して、たまに練習を見に行ったとします。
そこで浮かんでくるのが「いつまで関わって良くて、いつから離れるべきなの?」という疑問かと思います。
しかしここで大切なのは関わる関わらないの『距離感』の問題ではなく、『立場』のもんだいかと感じています。
サッカーをしているとき子供は『選手』です。
そして親はと言うと、『サポーター』です。
よくJリーグでも歌を歌ったり、拍手したりしながら応援している人がいますよね。
親もその立場にあると認識してください。
サッカーの前後で、練習会場までの送り迎えや栄養を考えた食事でサポートしているときは『親』です。
子供が低学年のときも『サポーター』より『親』の方が強いかもしれません。
しかし、グラウンドに到着して車から降りれば『選手』と『サポーター』になるのです。
別に喋ってはいけないわけではありませんし、こそこそする必要もありません。
逆を言えば、サポーターは試合前や試合中にドリンクを与えたり、体のケアをしたり、横について談笑し続けたりはしません。
その『立場』の切替えが親子の間ではとても大事になってくるのです。
親には子供の成長を楽しむ権利がある

親である皆さんは子供を手塩にかけて育ててきていますよね。
そんな親が急に子供の成長のためとは言え『子供の成長を見るチャンス』を奪われていいはずがありません。
先日のワールドカップでもモロッコ代表の選手と母親の抱擁シーンが注目を集めました。
日本でも代表戦後に久保建英選手が観客席にいるはずの母親を探す姿が取り上げられています。
これが普通です。
もし「育成年代は離れて、もう少し大きくなったら見に行こうかな」と思っている人がおられるのであればそれは実現しないでしょう。
子供がいつまでサッカーを続けるかは誰にもわかりません。
いちサポーターとしての『立場』を守って、しっかり今の子供の成長を見るべきだと私は考えます。
まとめ

子供の成長に応じて距離感が変わっていくのはとても正しいことだと思いますが、サッカーの時にその距離感が変わってしまうことにはとても違和感を感じています。
お伝えしたとおり、変わるべきは『立場』であって『距離感』ではないはずです。
多少の恥ずかしさはあるかもしれませんが、親の嬉しそうな顔を見て嬉しくない子供はいません。
是非とも一人のファンとして子供のサッカーでの成長を楽しんでいきましょう!
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