これまでもお伝えしてきた通り昨今の日本ではサッカーのエリート化が進み、週に5日もサッカーを習ったり、片道2時間かけてクラブに通う子などが出てきました。
しかし、そこからプロに羽ばたいた選手は何人いるでしょうか?
ほとんどの場合、成長を害してその結果フィジカル面での問題を抱えたり、途中でプレッシャーに耐え切れず挫折してしまったり、ひどい場合には自分やサッカーそのものに対して否定的な考え方になっている人も少なくないはずです。
今回はそんなサッカーとの向き合い方に対する新提案として逆に「サッカーから離れる」という方法をお伝えしたいと思います。
懐疑的な方にも論理的に解説いたしますので是非とも最後まで読んでみてください。
サッカークラブでダンス・陸上をする不思議
最近サッカークラブのトレーニングにダンスや陸上のトレーニングを取り入れている団体も多くあります。
サッカーに必要な要素を含む競技をすることでフィジカル面を向上させる方法でその意図もよくわかります。
しかし、なぜこれらの取り組みが必要になるのでしょうか。
サッカーをしに来たはずの子供が素走りをしたり、踊ったり。少しおかしい光景に感じています。
もちろんクラブとしては預かった子供をどうにかして良くしようと必死ですし、この取り組み自体は否定しません。
ただ少しだけ保護者さんに考えて欲しいのです。
サッカーだけをさせ過ぎてはいませんか?
サッカーの日数を減らして他の競技を
そこで提案したいのが、他競技に取り組むことです。
野球でもいいですし、バスケットでも、それこそダンスでも良いです。
柔道や水泳も面白いでしょう。
基本的には専門のコーチに習うことをお勧めしますが、親や友達と遊ぶだけでもいいでしょう。
せめて小学生の間は複数競技をプレーして色々な感覚を磨くべきです。
そのためにもサッカーの日数は平日では1~2日くらいにとどめることをお勧めします。
サッカー以外のスポーツをするメリット
「サッカー+他スポーツ」で個性的な選手になる
それぞれのスポーツに特徴があり、それ故に鍛えられる能力があります。
例えば野球では、フライを取る時の落下点の予測、身体の回旋運動、道具を上手に扱う能力などが必要になります。
バスケットでは空間認知能力やスローイング、ジャンプ力が必要になるでしょう。
またバトミントンでは敏捷性・細かいステップワーク、水泳では肩の力・可動域や肺活量などが鍛えられるはずです。
たくさんのサッカー少年がこのような競技を経て成長することで、「空中戦に強い」や「瞬発力がある」、「ロングスローが武器」など、個性的な選手が増えるはずです。
他の競技の楽しさに知り、可能性が広がる
サッカーの指導者がこれを勧めるのもどうかと思いますが、やはり相手はまだ子供です。
身体的特徴もはっきりとせず、趣味嗜好も人それぞれです。
そんな子供たちが一つの競技だけに取り組むことは、その子たちの可能性を潰していることになっているのかもしれません。
ここでいう可能性とは、より活躍できる可能性やより楽しめる可能性などです。
人それぞれのスポーツへの向き合い方があり、能力や性格も違いますからね。
柔軟な考えができる
スポーツを大きく捉えることが出来る、と言い換えても良いのかもしれません。
色々なスポーツをすることで、サッカーに対する凝り固まった考えがなくなるように感じています。
「相手がこう来たからこうする」
「ルールがこうだからこうする」
「こうしたほうが楽」
のようにスポーツの根底にある遊び心や発想力、対応力の部分を忘れません。
それぞれの競技にそれぞれのルール・戦術があり、常にそこに対応していくのですから自然と柔軟な頭が鍛えられていきます。
この提案の課題
この提案の一番のネックとなるのが、日本での「一人一競技」の考え方です。
部活はもちろん一つというのがオーソドックスですし、その他のスポーツクラブでさえ、他競技との兼ね合いなど考えていません。
複数競技をさせる環境・文化が十分ではないのです。
毎週末試合を組んだり、平日に2日以上の活動をすれば、3つはおろか2つの競技を掛け持ちすることさえ難しくなってきます。
まとめ
なかなか複数競技を子供に経験させてあげることが難しい状況ですが、このような考え方があることを知って頂けたら幸いです。
一つ勘違いして欲しくないのは、他競技をすることでサッカーが上手くなると言いたいわけではありません。
たくさんサッカーをすることがサッカーを上達する一番の近道です。
しかし近視眼的になり、最初に書いたようなハンディキャップを子供に背負わせないようにしていただければと思います。
サッカーは週1~2回と遊びだけで十分です。
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