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ルール変更もあり得る⁉男女の身体能力的特徴差を考える

最近ではなでしこジャパンの活躍もあり、男子サッカーだけでなく女子サッカーにも高い関心が寄せられています。

そんな中議論されているのが

「女子サッカーのレギュレーションを変更すべきか」

という問題です。

これに対しては「変えるべき」との声と、

「今のままで充分面白い!」

「女子が男子より能力低く見られているようで嫌」

のような反対コメントも多く見られ、日本で方針が決定づけられるのはまだ先なのかなと思われます。

今回の記事ではサッカーの歴史や男女間での身体能力的な差を見て、今後どのようにサッカーがあるべきかを考えられたらと思っています。

ぜひ我が子やその友達のためにどのような形態が好ましいのか考えていきましょう!

男女の身体能力的な特徴の差

男女に身体的な差があるのは誰しもがなんとなく理解しているかと思います。

その差生物学上必ずあるもので、受け入れるべき事実です。

しかしこれをなんとなくで考えているから話が進まないのであり、その決定的な差を理解していく必要があるでしょう。

ちなみに男女の体の差は12歳前後から現れるため、成人の男女に当てはめて考えていただけると幸いです。

筋力差

これは男女のイメージで最も大きいものではないでしょうか。

実際に女性は体重に占める脂肪の割合が男性より多くなっており、反対に男性は体重に占める筋肉の量が多いです。

学生のスポーツテストの記録や各競技の世界記録などを見てもその差は明らかで、スポーツテストではおよそ男子の70%、100m世界記録では1秒近く差があることが分かります。

この原因としては様々な要因がありますが、その1つはホルモンの影響だと言われます。

男性は思春期を過ぎ、男性ホルモンの分泌が増えることで声変わりしたり、髭が生えたり、筋力がついたりします。

反対に女性はホルモンの影響で月経が始まり、男子ほどスポーツに時間を割けなくなることも要因とされます。

ヘモグロビン値

ヘモグロビンは体内で酸素の運搬を担っており、この値が低いと「貧血」となります。

基本的に女性はこの値が男性に比べて低く、血液検査での基準値も男女で違うほどです。

ちなみに男性13.0〜16.6㎎/dlに対して女性11.4〜14.6㎎/dl。

酸素の運搬を担う物質が同じ血液量あたりで男性に比べて低いわけですから、それだけ長時間の運動が難しいことはなんとなく想像がつくかと思います。

身長差

身長の世界平均は統計を取る時期にもよるとは思いますが、男性173cm、女性160cmとなっています。

ヨーロッパの国などではやはり男性180cm、女性168cmなんて国もありますが、いずれにせよ男女間での身長差は10〜15cm程度あるのが普通のようです。

これはホルモンの分泌時期の差によるものらしく、女性の身長がより早く成長が止まるためとのことです。

このことから男女の身長差もまた受け入れるべき性差だと言えるでしょう。

【そもそも論】「レギュレーション」の歴史

現代のサッカーのルールではピッチサイズは縦100〜110m、横幅64〜75mです。

試合時間は90分。

尚、ワールドカップなどの国際的な大会では縦105mの横68mと規定されているようです。

しかしサッカーのルールが取り決められた当初はピッチサイズは縦183m、横91mと今の倍近い大きさでした。

これが現代と同じくらいに規定されたのが1897年。

11人制、試合時間90分、コートの短縮とサッカーという競技性に合わす形で変更され、その後も目まぐるしくルールは変わり続けています。

VARの導入や、オフサイドルールの変更、ハンドの解釈など様々なことがこの数年でも変わってきましたよね。

女子サッカーの歴史はまだ浅い

女子サッカーも以前からイギリスなどの国ではあったようなのですが、それが国際的に広まったのは1960年位からの話です。

そして国際大会にこぎつけたのが1990年代。

この時に男子同様のルール採用が決められたとのことです。

そこから考えても現在まで30年。

各国でもまだ男子スポーツの意識が強く、未だに発展途上のスポーツと言えるのではないでしょうか。

男女でのレギュレーションの変更は必要か?

結論私は必要だと考えています。

およそ30年前に男子サッカーを模して作られたルールがそのまま適用され続けるのはやはりおかしいことだと思います。

ピッチサイズ、試合時間、ゴールの大きさなど改善すべき点は多く存在するかと思います。

問題は現在の施設・設備を使わなければならないこと

ただ変更が急務だからといってすぐ変えられるわけではありません。

試合時間は別として、ピッチサイズにしろゴールの大きさにしろ全世界で急に変えることができないからです。

今から「各国で女子サッカー専用スタジアムが併設される」なんてことは現実的じゃありませんよね。

そのためおそらくは現在のスタジアムをそのまま使えるレギュレーションのみ採用するのが現実的でしょう。

かく言う8人制の少年サッカーも大人用のコートで2面作れるように設計されています。

普通なら22人で使うコートを32人で使えるわけですから、お得ですよね。

女子の場合は横幅を少し狭くするくらいが現実的でしょうか。

いずれにせよ試合時間はすぐ変更できる点なのですぐさま変更してほしいものです。

ゴールサイズの変更はいる?

もう一つ意見として、

「ゴールサイズなんて変更したらゴールが入らなくてつまらなくなる。今のままがいい!」

「女子サッカーをつまらなくする気か!」

という声も見られました。

しかしながら私にはこれが『ゴールキーパー軽視』以外の何物でもないように思えてしまうのです。

男子サッカーと同じように女子サッカーも見ていて楽しいスポーツにするのであれば、平均身長に合わせてゴールサイズも小さくするべきではないでしょうか?

見ている方はゴールがいっぱい入って楽しいかもしれませんが、実際にプレーするキーパーはどうでしょうか?

またそのようなポジションをしたがる子供がいるでしょうか?

サッカーというゲームの話をする中でも忘れてはいけないのは「プレーヤーズファースト」です。

試合の中心は選手たちです。

スポーツとエンタメ。

そして最後にいくらスポーツと言っても、観客がいなければ成り立たないエンターテイメントです。

集客によりスポンサーが付き、チケットが売れ、チームが潤い、選手並びにスタッフが生活できるのです。

ここを考えずしてスポーツは語れません。

女子選手の『良さ』を最大限表現できる場を作る

今回の「レギュレーション変更」の意見に対して様々な反対意見があるかとは思いますが、やはり一番は選手たちが輝くことです。

すでに輝きを感じ取っている人は良いですが、まだまだ集客が上手くいっていないのが女子サッカーの現状です。

女子選手の持つ『良さ』を最大限引き出し、躍動させることでスペクタクルなゲームが生まれます。

そしてそのようなエンタメにこそ人は集まります。

芸術的なパスワーク。

強烈なシュート。

ピンチを救うセービング。

観客をわっとわかせるトリックプレーも見られるかもしれません。

そうなるためにも、男女の身体能力的な特徴に配慮したレギュレーション必要不可欠です。

逆を言えば女性の身体にアジャストできれば、男子に負けず劣らずのエンターテイメントになるポテンシャルはあるように思いますし、

しなやかさ、インテリジェンス、技術などで女子が男子に勝る部分も往々にしてあるのではないかと思っています。

人気スポーツになれば、子供の夢が広がる

なぜこんなにも熱く女子サッカーの改善を推すのかと言うと、それは『見応え』のためです。

ここまでお伝えした通り男女間での身体能力的な差は明らかです。

そして女子サッカーと言えど一般の人からしたら1つのエンタメとして同じテーブルに並べられます。

そうなった時の問題としてまず男子サッカーより見たいと思えるか。

そして他の競技やコンテンツなどと比べより魅力的か。

そのような点で勝てるためにも『サッカーという競技の魅力』、そして『女子サッカー』という唯一無二の魅力が必要なのです。

ここで人々の興味関心を引けたら夢は広がります。

先程もあったように集客がスポンサーを呼び、収益を上げ、チームを強くして、競技の価値を高めます。

競技の価値が高まれば一つの立派な仕事として子供の夢になりますし、その受け皿も広がります。

つまりなでしこを目指す子どもたちのためにも女子サッカーの魅力アップを図らなくてはならないのです。

まとめ

途中でも書きましたが12歳くらいまでは男女であまり変わりません。

むしろ成長が早い分女の子のほうが上手いことだってよくあります。

しかしその後様々な変化がありそれを受け入れる体勢をそろそろサッカー界全体で考えなければなりません。

ちなみに余談ですが女性アスリートは脂肪を減らしすぎると運動性無月経や骨粗鬆症などにもなるようなので、その辺のトレーニングの組み方なども特別なものを用意してほしいものです。

柔軟な考えでサッカー界全体が良くなることを、そしてできればそれが日本から起こることを期待したいものです。

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