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身長が低いほうが有利⁉アジリティ(敏捷性)のすゝめ

日本人が海外で活躍できるようになり、日本代表も強くなり上り調子なサッカー界ですが、最近のフィジカル思考的なサッカーから

「うちの子は小さいけどサッカーに向かないのだろうか」

という悩みを持たれる方が多いかと思います。

しかし現在でもあらゆるリーグで身長170cm台の選手が活躍しており、「身長が低くてもサッカーはできる」というのは変わらぬ事実かと思います。

そこで身長の低い選手が高い選手に対して上回ることのできる『アジリティ』についてお伝えし、今こそアジリティ強化に踏み切ってほしいと考えています。

アジリティの面から考えると身長が低いことは「才能」です。

ぜひ伸ばしていきましょう!

ここで言う『アジリティ』とは何か

一言で「アジリティ」と言われても解釈は様々ですので先にそこのイメージを共有しておくと、題でもあるように「アジリティ」は日本語で言うところ「敏捷性」と訳され、

そして敏捷性とは「素早く方向転換を繰り返しながら走ること」と考えます。

よく敏捷性を測る方法として用いられる「反復横跳び」ですが、あれは決まった距離の一方向への運動ですので、それとも少し違うのかなと思っています。

サッカーではあらゆる方向にあらゆる速度で動き続けます。

一対一の場面、マークする場面、またはマークを外す場面、攻守の切り替え、プレッシングなど、様々な場面でアジリティは必要になるのです。

アジリティに関係する能力

前述の例に出したようなプレーを行う上で必要な能力を考えると

  • 減速力
  • 筋力
  • 走力

の3つになるかと思います。

まずはスピードに乗った状態から方向を変えることのできる状態にするための『減速力』。

そして再び加速するための筋力。

そして次の目的地に素早く向かうための走力です。

これらはすべて「方向を変えるための力」となります。

「低身長」が「アジリティ」を発揮させる

日本人がコンプレックスに思っている「低身長」という身体的特徴がありますが、実はこれがアジリティで差を生み出すためにはものすごく大事になってきます。

ウサイン・ボルト選手が100m走で世界記録を出した時、スタートから数十メートルでトップを走っていたのが身長170cm台の中国人選手だったのは有名な話です。

小さい選手はゼロの状態から加速するのにとても有利な体なのです。

これを説明するのはかなり面倒なので割愛しますが、皆さんのイメージの中にも「小柄=俊敏」の構図はなんとなくあるかと思います。

また「減速」する上でも体の大きな選手に比べて有利な点が多く、アジリティという面で考えたときの「低身長」は、実は良いところだらけなのです。

90分間で600〜800回⁉アジリティがサッカーに必要な理由

とあるデータによるとサッカー選手は1試合あたり600〜800回の方向転換をしていると言います。

1分間に直すと6〜9回くらいです。

またゴール前の攻防においても長い距離のスプリントではなくアジリティこそが重要なことは周知の事実かと思います。

つまりアジリティこそがサッカーの勝敗を分ける一因となると言えます。

『方向転換』を細分化する

この能力を身につける上で単純な動きを細分化すると、必要な能力が分かりやすいかと思います。

ここでは方向を180度変えるいわゆる「ターン」を例に考えます。

ターンの動作をするためには先程もお伝えした「減速」が重要になります。

ターンする2歩前にはある程度まで減速しなければなりません。

そして次の1歩で体を回旋させ、

最後の1歩は力強く地面につけ、速度を0にしたあと再加速するのです。

流れで表すと、「減速→回旋→停止・再加速」。

この全ての動作にアジリティを高める要素があります。

アジリティを鍛えるためには

アジリティにはコーディネーション能力やボディバランス、また純粋な走力などが重要になります。

そしてサッカーでのアジリティともなると様々な動きが合わさるため「これをしておけば大丈夫!」というトレーニングがないというのが本音です。

しいて言うのであれば、先程のような方向転換する前のステップワークや減速時の体の使い方などを覚えた上で「サッカーをする」というのが一番効率の良い鍛え方と言えるかもしれません。

また動作として考えると色々なスポーツをすることが役に立つでしょう。

鬼ごっこやアスレチックなどの「遊び」から、野球、バレー、バスケ、器械体操、武道などたくさんの運動経験を持つことで複雑になる『サッカーでの方向転換』に対応できるようになるはずです。

アジリティは11歳から15歳が一番良く伸びる

アジリティ及び方向転換能力は伸びる時期が明確に分かっておりそれは「身長が最も伸びる時期」とされています。

つまりおおよそ11〜15歳あたり。

これ以降はこの能力の伸びは鈍化し、むしろ筋力の増強からスプリント能力が上がることであらゆる動きが早くなるようです。

そのためこの時期でアジリティを鍛えきれていないとなかなか伸ばすのが難しいというのが通説です。

サッカーでは認知と予測も伴う

先程「サッカーをする」ことが最も効率が良い、とお伝えしましたが、その理由の1つとして、この「アジリティ能力」には「認知」と「予測」が伴うという部分があります。

ただただ指定された方向転換を繰り返しているだけではサッカーでのアジリティ能力は高まりません。

相手を見て方向を変える、ボールを見て方向を変えるという必要があるため、認知としてそれらを「視ること」、更には考え「予測すること」が必要になります。

そしてその処理速度や精度を向上させることもアジリティ能力を強化につながるのです。

まとめ:小さい選手はより狭いエリアでの細かい動きで負けない努力を

ここまで説明してきた通り、小さい選手には減速の速さ、短い距離での速さに利があり、方向転換を繰り返すサッカーにおいて身長を補って余りある能力を得るだけの素質があります。

「身長がないからあいつには勝てない」

「身長が低いからダメなんだ」

とコンプレックスから卑屈にならず、サッカーという競技に出会えたことをプラスに捉え長所として伸ばしていきましょう。

サッカー選手にはメッシやイニエスタ、久保建英や南野拓実など大きくないスタープレーヤーがたくさんいますからね。

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