教育・子育て

親は教育者ではない  −子供が求めているものを考える−

最近ではユーチューブやネット記事などで

「〇〇な子供への対処法」や「〇〇な子供を〇〇させた方法」

など様々なHow toが散見されます。

そして子育て真っ只中の保護者さんのスマートフォンはパーソナライズされた情報で溢れ、嫌でもそれらの情報に触れていることでしょう。

これらを鵜呑みにしているばっかりに親が疲弊し、そしてそれが回り回って子供に悪い影響を与えている。

そんな状況をよく見ます。

この記事では子供のことを考えると同時に、親が自分自身のことをよく考えることをおすすめし、その理由まで解説できたらと思います。

気が楽になることで、また違った面での良い影響が必ず子供にありますので、自分を追い込みすぎずに楽しんでいきましょう。

親は教育者ではない

サッカーの指導者であれば

「何も言わずに、自分たちで考えさせるのが主体性を持たせるための秘訣です。」

などと言うでしょう。

その他にも塾の講師、教師、保育士なども同様に自分の仕事上でのスキルや考えを主張するはずです。

しかしここで間違えてはならないのは、親は教育者ではないということです。

意見の中から参考になる部分を真似する程度なら良いですが、まるまるそのまま取り入れてしまうと、それは親と子供の正しい関係ではありません。

子供は親と関わりたいですし、みなさんも本音はそうではないでしょうか?

ましてや13歳くらいになると親と子の関わりはめっきり減ってしまいます。

そうなった時に残るのは微妙な親子関係と、もっと思うように接するべきだったという後悔だけです。

親のあるべき姿

そうは言っても親も子育ての初心者で、それ故に優秀なガイドを探しているのでしょう。

ここからは親として一体何をするべきなのか。

そして、溢れかえっている子育てについての情報の中から、どのようなものをどのようにして摂取するべきなのか。

みなさんの「子供を優秀に育てたい!」という願望を叶えつつお伝えできればと思います。

子供は何を求めているのか?

皆さんの子供は何を欲しがっていますか?

これは

「好きなものだけ食べたい!」

とか、そういうことではありません。

これは動物が皆そうですから、必ずしも親に思う感情じゃありませんよね?

これは『原始的な欲求』です。

「ゲームを買って、好きなだけやっていたい」

「夜更ししたい」

これも違います。

まだ未発達な子供にはこれくらいの不自由は必要なストレスであり、むしろ成長しているからこそこのような、自由への要求が高まるのです。

そのためここで子供が本能的に求めているのは

『親の愛情による不自由』となるはずです。

最悪、親は子供に愛情を感じてもらわなくても良い

少しキーワードが出てしまいましたが、やはり子供が親に求めるものは皆さんご存知『愛情』です。

しかし、子供に愛情を感じさせるだけでは成立しないのが子育てです。

「子供には人にやさしくできる子になってほしい」

「失敗にくよくよしない、たくましい子どもになってほしい」

などと考えた時に取った行動のすべてが、子供が愛として感じるものではないからです。

これを俗に『躾(しつけ)』と言ったりしますよね。

子供に豊かな人生を生きてほしいと思う親心から、約束事を作ったり、家事の手伝いをさせたり、制限をかけたりと子供にある種の不自由をかけるのです。

遠い未来に対して想像のできない子供からしたら、足枷をつけられたように感じるはずです。

しかしこの躾も、紛れもない親の愛であり、正常な親子関係の一つと言えるでしょう。

したがって情報を取捨選択する際には、親が与えるべきはこのような躾を含めた愛情だということを理解しておく必要があります。

子供をコントロールしてはいけない

そして次に情報のとり方です。

子育てや教育、サッカー上達に関する情報を取り入れる上で最も注意するべきは、子供は自分ではないと認識することです。

それ故に、良く話し合い、観察しなければなりません。

どんな情報に目を通しても構いません。

しかしそれが親子の愛情を妨げるものではあってはなりません。

言うことを聞かせるために、無視をしたり、子供の注意を引く別のことを用意したりとしてしまうと子供のその場での感情はなかったことになってしまいます。

子供の言動や感情には一つ一つ必ず意味があります。

感情表現なのか、愛情表現なのか、好奇心からくる行動なのかはわかりませんが、どれも子どもたちにとっては大事なもので、その殆どは親に向けられています。

そして親しかそれを受け取れないのです。

サッカーにおける良くない親の行動

少年サッカーでよく見るのは、サッカーに限らず日常的に指導者のように子供に接してしまう親です。

指導者はあかの他人です。

そのため、ほとんどの場合怒る必要はありません。

そして、良いプレーをしたら褒めますし、頑張りが足らなかったりしたら要求をしたり、場合によっては交代して話をしたりします。

しかし、保護者は違います。

躾をする上で感情を出さないといけないときもありますし、良いことをしても頑張りが足りなくても常に愛を示す必要があるからです。

親が学びすぎたが故の失敗パターン

親が色々な情報を仕入れ、知識で武装し子供に接したところで、そこに親の温かさはありません。

よくあるのは、すべてが条件付きの愛情になってしまうことです。

子供はよく親を見ています。

親が何をしてほしいのかをずっと観察しています。

そして最後は親の期待する通りに動くようになります。

子供は褒めてほしいですからね。

しかし親は気づきません。

むしろ自分の努力の結果だと誤解してしまいます。

一番良いのは

目標は子供が親を見なくなることではありません。

親の感情を気にするのではなく、親をお手本として礼儀作法や社会規範などを学んでいくことです。

要するに親のマネです。

子供が親の感情を察する以上に親もまた子供を観察してあげてください。

その上で子供が健やかに成長していけるように寄り添ってあげましょう。

安心な場所でしか子供は力を発揮できません。

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まとめ

子育てに熱心な人が増えるのは非常にいいことだと思いますが、テクニックに溺れすぎるあまりに本質的な部分が疎かになってしまってはいないでしょうか。

子供は安心できる場所をいつも求めています。

原始的な欲求を適度に満たし、あとは親の愛情をしっかり子供に向けてやってください。

それに子供が気づかなくても構いません。

なんとも旨味のない行動ですが、きっと数年後に良かったと思える時がくるでしょう。

一生懸命考えて取った行動が悪い方向に働くわけがありません。

親としての後悔がないように、情報に振り回されないように取捨選択していきましょう!

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