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「周りの見えない」そんな我が子を見守るべき理由

サッカーにおいて「周りの見えない選手」と「周りの見える選手」を比べたらどちらがより優秀か、と問われたら間違いなく後者でしょう。

しかし中にはサッカーを始めてある程度経っても周りを見ることが出来ない子もいます。

基本的には「技術がないから周りが見えないんだ」と言われてきましたが、実はそれだけではありません。

実は「周りの見えない選手」は技術はなくとも不器用ながら少しずつ前進しているのです。

つまり『周りが見えない状態』というのはまだ山登りの1合目。

まだ登ってもいません。(登山には詳しくありませんが…)

というよりも、登山グッズを調べながら買い集めている段階と言ったほうが正しいでしょう。

いったい周りの見えない子達は無意識下で何を考えているのでしょうか?

赤ちゃんは手を見て、舐めて自分のものにしていく

皆さんの子供が赤ちゃんの時を思い出してください。

生まれたばかりは何も出来ず、付きっきりだったはずです。

そしてその中で、赤ちゃんが自分の手や足をじっと見つめていることがあったのではないでしょうか?

これは『ハンド(フット)リガード』と呼ばれ赤ちゃんが自分の体を認識するための大事な行動と言われています。

そしてその後手を口に持っていくようになり、よだれまみれで大変だったことでしょう。

ちなみにこれも自分の手を更に強く認識するための行為です。

ここで話を戻します。

周りを見えない子達が見ているものは何でしょう?

果たしてボールだけでしょうか?

ボールを扱うだけであればそれで良いでしょう。

しかし実際には自分の足もよく見ています。

足がどういうふうにボールに当たっているのか。

思った通りのところをボールに当てられているか。

そしてなかなか上手くいかない足の操作に悪戦苦闘していることでしょう。

手を扱うことはそれなりに経験していたとしても足は別物です。

自分の身体ではないものを扱っている感覚とも言えるかもしれません。

まずはクローズドスキルを身につける

そこで大切なのは『クローズドスキル』です。

これはいわゆる「敵がいないところで発揮するスキル」。

反対に試合のように敵がいる状態で発揮できるスキルは『オープンスキル』と言います。

このオープンスキルでは相手のいる中でいかにボールを扱うか、という部分が重要になります。

周りを見ることもその中の1つでしょう。

「敵がいる状況での技術がないために周りが見れない」というのであれば、プレッシャーの中で力を発揮するオープンスキルのトレーニングが必要になるはずです。

しかし単純に「ボールが上手く扱えていない」「自分の足を思うように操れていない」というのであればそれ以前の問題。

クローズドスキルを身につけるためのトレーニングで、しっかり自分の足の感覚またはボールとの関係性を構築するべきです。

周りが見えない理由はそれ以外にも

ここまでの話からわかるように、周りを見るためにはまず自分の身体(主に足)の動かし方を認識すること。

そしてボールがどのように動くか認識すること(技術)が大事になってきます。

しかし中にはそれでも周りを見れない子供がいます。

それは”心”に問題のある子です。

心というと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、『心技体』の”体”が身体の動かし方、”技”がそれに伴うボールの動き方となり、それらが問題ないのであればあとは”心”だということです。

よく技術はあるのにドリブルばかりに意識が集中して、周りの見えていない子がいますがあのような選手が良い例です。

原因は

「親の影響」や

「周りを下に見て頼りないと感じている」とか

「自己中心的な性格」など

様々でしょうが、その子の内面にあることは間違いないでしょう。

これらはサッカーをプレーしていく中で、その必要性を教わり、認識していけば自然と解消されていく問題です。

頭ごなしに「周りを見ろ!」「パスを出せ!」などと言ってしまうと逆にこの気付きから遠ざかってしまう可能性もあるので、ここでの関わり方は慎重にならないといけません。

最も分かりやすいのはやはり、試合の中で周りと関わって得点につながるような経験を称賛されることです。

保護者の皆様もその瞬間を見逃さず、自然に称賛できる準備をしておきましょう。

くれぐれも誘導的な称賛にだけはならないように。

まとめ

足の動かし方を目で見て学んでいる段階では「周りを見ないこと」はとても重要なプロセスになります。

そしてまだ技術が未熟なために周りを見れないのであれば、それは練習を積み重ねていかなければ仕方のないこと。

周りと関係性を築く必要性を感じていないのであれば、それはサッカーを教り、プレーしていく中で自然と気づきが生まれてくるはずです。

もちろんより良い指導者との出会いがこれらの問題解決を加速させてくれることでしょうが、それでもそれなりの時間がかかるものです。

保護者の方には「周りを見れない」ことに対して焦ることなく、その段階を一つ一つ寄り添ってクリアして頂けたらと思います。

周りが見えるようになればサッカーがガラリと変わり、より見ていて楽しいものになるはずです。

根気強くいきましょう!

『見る』ためには サッカーで大事なのは判断力です。 しかし良い判断をするためにはなるべくたくさんの情報を集めなければなりません。 判断力に関...

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