技術・考え方

『見る』ためには

サッカーで大事なのは判断力です。

しかし良い判断をするためにはなるべくたくさんの情報を集めなければなりません。

判断力に関する記事は以前書きましたので今回は『見る』にフォーカスします。

どうすれば周りを見て情報を集めることができるのか。

遠藤保仁選手は普段から自分でトレーニングしていたみたいですが、今回はそういうことではありません。

見るために必要な要素を誰にでもできるように解説したいと思います。

良い判断を導く3つの要素 「良い判断をしろ!」と言われてもいったい何が良い判断なのか、 またどうすれば改善できるのか、分からないという方がほとんどかと思い...

基本はオフザボールでの情報収集

実はサッカーでボールにプレーできる時間というのは限られています。

だいたい数分しかボールにプレーできないのです。

そのためほとんどの動きがオフザボール(=ボールがないとき)の動きになります。

しかしボールを持っていない状況でも、どこに走るか、どこを攻撃するか、どこで守るかなどたくさんのことを考えながら走らなければなりません。

また、いざボールに関わるとなったときにもボールが来てから考える時間はそう長くはありません。

だからこそボールのない時にしっかりと見なければならないのです。

見るために必要な要素

技術がなければ顔は上がらない

低学年のサッカーが団子サッカーになってしまうのもこれが強く関係しています。

自分の足をうまく操作できていなかったり、ボールのどこを蹴ったらどうなるかが分かっていなかったりすると、それらの動きが予測できず、ずっとボールを見るようになってしまします。

逆にボールを止めた瞬間にどこにボールがあるかわかっていれば、究極、ボールを見ていなくても蹴ることができます。

まずはボールをたくさん蹴りましょう!

見るタイミングを理解する

これは少しテクニカルな話です。

私はいつも2人組のパス&コントロールの練習をする時に

「1回のパス交換で最低4回は周りを見ましょう!」

と言います。その4回とは

  1. 相手が蹴る前
  2. ボールの移動中
  3. ボールを止めたあと
  4. 蹴ったあと

です。

簡単に言うと

ボールの移動中と、ボールを止めた瞬間です。

なぜこのタイミングかというと、このタイミングであれば自分にすぐボールが飛んでくることはないからです。

向かってきているボールが急にスピードアップすることはありませんし、蹴ったボールがすぐさま戻ってくることもありません。

また止めたボールを蹴るまでに、上手い選手でもコンマ数秒はかかります。

それだけの時間があれば十分周りは見えます。

見るべきものを理解する

いくら首を振っていても見るべきものが分かっていないと情報は得られません。

サッカーで見るべきものは、皆さん分かりますよね。

ボール、ゴール、相手、味方、スペースです。

ただし常に全部は見れません。

この中で見るべき情報を整理します。

何をどれくらい見るべきか

ゴールは見ない?

ゴールはそんなに見なくても良いです。

なぜなら動かないからです。

攻撃の際にゴールキーパーを見ることはありますがね。

ここではゴールキーパーも相手の一人です。

ボールが5割

ボールは常に意識します。

見たいものと50%ずつ見るくらいのイメージでしょうか。

ボールの位置によっても見るものが変わってきますからね。

スペースは自ずと見えてくる

スペースは人を見るときに自然とわかります。

なのでそれほど意識しなくても良いでしょう。

相手と味方

残りの50%のほとんどは相手と味方を見ます。

ボールを見て、相手を見て。

ボールを見て、味方を見て。

といった感じでしょうか。

しかし残念ながらこれは25%ずつではありません。

ここが『見る』の一番難しいところと言ってもいいかもしれません。

相手をよく見るのか、味方をよく見るのか。

基本的には30%以上は相手を見ると思っていただいて構いません。

やはり相手ありきです。

どこに立っていて、どっちに体が向いているのか。

目線はどっちに向いているのか。

どの方向に動いているのか。

どんな特徴の選手なのか。

見るべきもの山ほどあります。

しかし味方を注意して見るべきタイミングもあります。

守備ブロックを敷くときなどは味方をしっかり見ないと隙間ができてしまいますので、味方とのコミュニケーションは欠かせません。

味方をなるべく見なくてもいいように、普段のトレーニングで特徴や共通認識を理解しておく必要があるのです。

実は見えなくてもプレーはできる場面も

仲間に見てもらう

後ろ向きでプレッシャーを受けてしまったときなどは、後ろに目がない限り後ろは見えません。

このような状況は例えプロでもよくあります。

そんな時に無理に見ろとは言いません。見た瞬間にボールを奪われるのが関の山です。

その時は自分の背中側をよく見えているであろう後ろの選手にボールを戻します。

これでそのプレッシャーからも逃げられるはずですし、受けた選手もボールが来るまでに次の判断をする時間をもらえます。

少し後退はしてしまいますが、体の向きが良いほうが相手にとっては嫌なはずです。

スルーパスでは味方の動き出しは見ない

スルーパスでしっかり味方を見すぎるとタイミングを逃してしまいます。

最終ラインを突破するときは阿吽の呼吸で合わせないと、相手に読まれたり、オフサイドになったりします。

そのタイミングはチームで合わせたり、選手間で理解し合ったりします。

「このタイミングでここに合えば1点だ!」という気持ちを共有していれば見る必要はありませんし、見る暇もありません。

まとめ

よく『見る』ためには技術が必要不可欠。

そのためサッカーを初めて間もない低学年から焦りすぎないようにしましょう。

また、見るべきものをしっかり理解しておく。

ボールに注意しながら、ほとんどの状況では相手をよく見る。

味方については声をかけたり、普段の練習から相互理解を高めておくことで見る回数を減らせます。

誤解を恐れず言えばボール5割、相手3割5分、味方1割5分くらいでしょうか。

あくまで感覚の話なのであしからず。

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