技術・考え方

現代は『ボール支配率』より『ゲーム支配感』?試合を支配するためには

日本代表が『能動的なサッカー』を掲げていますが、堂安選手の「Jリーグ発言」にも見られるようにボール保持だけでは試合には勝てません。

よく「今のトレンドは縦に速いサッカーだから」のように

『ポゼッション』か『カウンター』かに区分けされますが、そもそも試合の勝ち負けがボールを持つ時間と全く関係ないことは明確で、そこを論点にするべきではないのかなという気がしています。

日本中が「勝つな」と確信したW杯スペイン戦の終盤

一つ例を上げると、カタールワールドカップの日本対スペイン戦。

最後の約20分はなぜかはわかりませんが、日本が支配している感じがありました。

ボールを握っているのは明らかにスペインです。

ゴールに向かえど弾き返されるスペイン。

それどころかリスクを犯したところから日本の攻撃が始まり、焦りすらも見られました。

これはボールを保持する事が優位に働かない典型かと思います。

『ゲームの支配』には何が関係するか

そこから考えると、そもそも「ボールを握るか握らないか」なんてことはそもそも考えるべきではなく、端的に言うと「選手がより良い判断をするだけ」ということになってきてしまいます。

これでは分かりづらいですが、数値で表すのはとても難しいのです。

例えば、「ゴールへ飛んだシュート数が多いほどゲームを支配している」としても、

へろへろの弱いシュートが打たれているだけかもしれませんし、

いいシュートでもゴールキーパーがすごすぎて、しっかりキャッチされてしまえば「チャンスになった!」という感覚は持ちにくいでしょう。

また反対に強いシュートだから入るというわけでもないのが困ったところです。

これが今回『支配率』ではなく『支配感』とした理由です。

そのため見るべきは

選手の余裕や焦り

決定的な雰囲気のする機会の数

気迫

のような非常にふわっとしたものになってしまいます。

ゲームを支配するためには

そんな抽象的な事ばかり言っていてもしょうがないので、どんな選手になることがチームを勝利に導くのかをお伝えできればと思います。

余裕を持つためには…

決定機を作り出すためには…

気迫を見せるためには…

これには選手のパーソナリティ(個性)がとても重要にな要素になってきます。

試合の肝所を見極められる選手

まず1つは「ここだ!」というところで、攻撃に参加できたり、相手のプレーを止めたりできる肝所を見極められる選手がいるかどうか、が重要になってきます。

相手からすると「やられる!」と思ったときに現れて、「いける!」と思ったときに潰される、非常にリズムの作りにくいゲームになるはずです。

これをできるのは間違えなく多くの経験を持っている選手で、何も分かっていない選手がこのような部分を形だけで真似すると痛い目にあいますし、何より上手くなりません。

「今あそこに1秒早く入れていたら、ゴールだったかな」とか

「あそこで相手を止めていたら、失点がなかったんじゃないか」

という経験を嫌というほど貯めておかないと職人のような見極めはできないのです。

「ゴール前に入りたいから、とりあえず早めに上がろう!」となって守備をおろそかにしていては一生タイミングを計れない選手で終わりますし、

「点を取られそうだから、シャツ引っ張って止めておこう」なんてやっていたら守備のレベルがあがるはずもありません。

要は目先の結果を求めて、やったこともないことを想像してプレーしているだけだと、現実にそぐわない判断しかできなくなってしまうのです。

やることをしっかりする中で、より良くなれる方法を考えていけると一番良いでしょう。

相手の嫌なことをできる選手

一つ目に似ていますが、こちらは『経験則』ではなく『パーソナリティ・性格』の面が大きいのが違いです。

相手が「なんか思うようにいかないな…」となれば、その時間は流れはこちらに傾きます。

やろうとしていることがすべて見透かされているかのように、何をしても逆を取られてしまう、、、

これが理想です。

よく「相手を見てプレーをする」「相手の矢印の逆をつく」などと言いますがこれはそのレベルではありません。

相手の心境を察知して「この状況ならこうしたいはず」とそれをやらせないように働くのです。

これをするためには前提としてサッカーの基礎的な知識やセオリーを知っておく必要があります。

そこがないとそもそもの予想が立ちません。

そして、その上でパーソナリティと性格です。

ちょっとした遊び心、いたずら心。

そういったものを常に考えているようなタイプはいるようでそういません。

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感情的な選手

一瞬を争うサッカーの試合の中で、考えていたら間に合わない部分も多くあります。

そこで差が出るのが感情を表に出せるかどうかです。

多少は強い自分を演じることで立ち回れる部分もありますが、やはり反応速度には差が出ます。

喧嘩っ早ければいいというわけではありませんがやはり『闘う』ということができる選手は相手にいて、ものすごく嫌なものです。

間違えてはいけないのがあくまで養殖は養殖。

天然物には勝てないということです。

更に言えばせっかくの天然物も、手をかけすぎると”天然風”に成り下がってしまうのでここは気をつけなければなりません。

言葉を選ばず言えば、「闘え!」と言われて闘うようでは所詮そこまでなのです。

日本の子供はここが一番弱いところではないかなと思っています。

『感情』はすべて必要だから備わっているのです。

いつも言いますが、「押し殺す」のではなく「飼いならす」事が大切。

失った感情は元に戻るまでかなりの時間を必要とします。

感情を大事にするとサッカーが上手くなる? サッカーを指導しているとたまに、まったくもって感情のわからない子供がいます。 しかし不思議なことにこのような子供達は総じて技術レ...

目指すべきは『ちょっとやんちゃな優しい子』?

ここまでをまとめると大事なのは、

失敗を恐れず、経験によって力をつけていく『真っ直ぐさ』。

遊び心を常に持っており、サッカーを楽しむ『無邪気さ』。

自分の心で感じたことを行動に移せる『素直さ』。

です。

おそらく小学3年生くらいまでの子供を持つ親なら

「え?うちの子じゃん!」

となったのではないでしょうか。

そうなんです。

性質に強弱はあれど、すべてはそもそも子供に備わっているものなのです。

ようはそれを生かすか殺すかの差です。

それを「こうしなさい!」とか「真面目にちゃんとやりなさい!」とか「怒っちゃダメだよ!」とかを言い過ぎるためにこの性質は消えてしまいます。

ポイントは『子供らしく』です。

まとめ

ある程度のところまで行くとみんな上手ですし、みんな更に上手くなります。

そのレベルで違いを出せるのはきっとフィジカルやパーソナリティではないでしょうか。

しかしフィジカルはなかなか思ったようにいきません。

せめてパーソナリティでのハンディキャップだけでも持たせないようにしましょう。

これがサッカーを離れたあとのその子の人生も良い方に導いてくれるはずです。

子供には『子供らしく』、『のびのびと』育ってもらいましょう!

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