SNSなどで子供を応援する保護者アカウントが散見される昨今。
日々の活動報告や涙ぐましい努力、インプットの量には脱帽の一言です。
しかし、今一家をあげて応援しているスポーツの実態がどんなもので、どういう平均値を叩き出しているかは知っていて損はないはずです。
この記事では現時点でのJリーガーの人数、年齢、年収などより『プロサッカー選手』という存在をリアルに描き出し、イメージしてもらうことで、
「このような茨の道が我が子に待ち受けているかもしれないが、可能性はある。全力で応援しよう!」と再認識してもらうものでもあり、また一方で、
「厳しい世界だとは知っていたが」、華々しい一面しか見ていなかった。もう少し広い視野を持って接しよう。」と我に返ってもらうための渾身の一記事になります。
捉え方は人それぞれなのでお任せしますが、データに基づく現実は全サッカー関係者に知って欲しいところです。
しかし、そのような内容がどこにもまたらないので調べました。
参考までに御覧ください。
プロサッカー選手になれる選手は1万人に2人いない
まず今回の集計を通して分かったことはJリーガーの数と、現役真っ只中の世代の総人口比です。
今回は厚生省集計の20〜24歳、25〜29歳でのJリーガーの数を数えました。
しかし、Jリーガーの平均引退年齢が26〜27歳であること、大卒加入選手(22歳からの選手)が存在することを踏まえて御覧ください。
20〜24歳選手数(J1〜J3):666人
25〜29歳選手数(J1〜J3):596人
どうでしょう?この時点でかなり少ないですよね?
ちなみに3リーグ(J1~J3)のクラブ数は58クラブです。
単純計算ですが、1クラブあたり約11人くらいしか20〜24歳の選手がいない、ということになります。
そして厚生省で発表されている人口と合わせて計算すると、
20〜24歳:0.019%
25〜29歳:0.016%
いずれも1万人に2人いない、ということになります。
例えるなら東京都の20〜24歳の人口が約35万人です。
そして今回は男子だけのデータなので、35を半分にします。
だいたい男子の比率のほうが低いので、計算しやすく17万人にしましょう。
17万人の0.019%となると、、、、32.3人となります。
大都会東京の中でもおよそ32人しか選ばれしJリーガーにはなれないのが、まず1つ目の厳しい現実です。
自分の地元の人口を調べて計算してみると良いかもしれないです。
東京都の方だと、都で32番以内の実力者でないと厳しいという事になります。
それも5学年の中で、です。
日本での平均を見る
前述しましたが、Jリーガーの平均引退年齢は26〜27歳と言われています。
そして一人の親であれば、気になるところがお金の話かと思います。
Jリーガーの平均年収は、調べたところ2100〜2800万円くらいですね。
ちょっと「おや?」と思いましたね。
「なかなか稼げる、割のいい仕事じゃないか」と思いましたね。
ここから一般社会のデータも出しつつわかりやすく、「厳しい」と言われる現実をお伝えしていきたいと思います。
平均年収で考えれば、生涯の10分の1を1年で稼ぐことに!?
先に少し甘い話をしておきます。
日本おける生涯年収は筆者調べでは2.5億円だと言われています。
ということは、平均で2500万円近く稼ぐJリーガーは生涯の10分の1を1年で蓄え、10年働けば割に合う仕事ということになってしまいます。
たとえ大卒で入団して、平均値付近の26歳で引退したとしても、その4年の間に生涯の5分の2を稼いでしまっていると考えられるため、残り26歳から65歳までの39年間が働ける期間としてあり、かなりのイージーモードだと考えることができますね。
ちなみに1.5億円を39年で割ると年収約385万円となります。
平均年収以下でクリアです。
見落としてはいけない、各リーグの年収差
しかしここまでで、平均というマジックに囚われて我を見失ってしまった人は要注意です。
先程の平均値はあくまでJリーグ全体の平均であり、皆がもらえるわけではありません。
データだけ見るとJ1の選手がだいぶと釣り上げている印象です。
それでは各リーグの平均年収です。(筆者調べ)
J1 :3100万円
J2:400万
J3:240〜300万円
どうでしょう。
少し青ざめるような内容ではありませんか?
そして本来Jリーグにいなくてもおかしくない選手は規格外の年収をもらっています。
日本人での最高年俸はなんと3億8000万円です。
この一人だけでもかなり釣り上げてそうですね。
平均年収の選手もビッグネームいる説
「それでもうちの子はかなりいいところまで行っているし、賭けてみる価値があるんじゃないかしら」と思われているそこのあなたに。
平均値の選手の中には一体どんな選手がいるのか見ていただきたいと思います。
相馬勇紀選手(名古屋グランパス):2400万円
荒木隼人選手(サンフレッチェ広島):2500万円
脇坂泰斗選手(川崎フロンターレ):3000万円
なんと全員が日本代表経験者の実力者たちです。
今後年俸も上がるとは思いますが、これも一つの現実です。
順風満帆に日の丸まで手が届いた選手でさえも平均なのです。
大切なのは偏らないこと
とは言っても、「プロサッカー選手を目指すなんて良くない!」と言いたいわけではありません。
夢を持つのは良いことですし、目指す人がいなければ日本サッカーは強くなりません。
この記事を通して伝えたいのは、早い時期からサッカーに偏った日常や考え方になっていないか、ということです。
子供がサッカーに対して夢中になるのは素晴らしいことですが、親までもが夢中になってはいけません。
親子の形としておかしくなってしまいます。
【総括】これまでを踏まえて知って欲しい。指導者が大切にしていること
ここまでの話の中で、少しでも知らない事実があった方は少し子供に対して接し方を変えたほうが良いかもしれません。
指導者は常に『サッカーというスポーツの魅力を伝えること』、『日本代表を強くすること』、『地域を活性化させ、社会に貢献すること』などを意識しています。
どれか一つではなく、これら全てです。
なぜなら、どれか一つに偏ることが非常に危険なことだと、もしくは成立しがたいものだと知っているからです。
育成年代は本当にデリケートな年齢です。
不確定な未来に対して、無責任な関わり方はできません。
サッカーは人生の一部かもしれませんが、人生そのものではあっていけません。
その他にも楽しいこと、可能性のあることが山程あります。
そしてサッカーというスポーツを人生を捧げる仕事だと考えてはいけません。
サッカーは最後まで面倒を見てくれません。
もし面倒を見てくれるとしても、怪我やスランプなど多いスポーツ界では、その一瞬一瞬が命取りです。
そんな賞金稼ぎのような職業を目指す我が子に、どうにか少しでも長く生き残れるすべを伝えたいと考えるなら、サッカー以外のこともしっかり教育してください。
何がサッカーに良い影響をもたらすかは正直指導者でも分かりません。
その子の事を考え抜いた末の行いならきっと遠い未来、花開くでしょう。
その子にどうあってほしいのか。
そこを軸に考えるべきだと私は思います。
その子にどうなってほしいか。どういう職業についてほしいか。ではありません。
どのように日々を過ごし、人と接し、どのように自分の選択権を持てるかが大事なのではないかと考えています。
もし違う意見があればいつでも連絡お待ちしています。
数少ない子どもたちが大人になる上で大事なことを見失わないようにたくさんの大人で考えていきましょう。
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