子どもをサポート

「メンタルが弱い」を克服する方法

「試合になると緊張して力を発揮できない」や

「メンタルが弱くて、ゴール前のチャンスを決めきることができない」

なんて悩みをお持ちのお子さんは多いのではないでしょうか?

そのため、「緊張を解く方法」や「本番に強くなるメンタルトレーニング」のようなタイトルには強い”引き”があります。

技術を鍛え、フィジカルを鍛えた人が最後に辿り着く最終関門とも言えるでしょう。

もしくはそんな事も考えず「メンタルは自信。自信を持つためには誰よりも努力しなければならない!」のような根性論を信じて、終わりのない追い込みをかけている人もいるかもしれません。

しかし実際には元々のメンタルの強弱に個人差はないように感じます。

不安を感じやすいのは人間に備わる生存本能ですし、その強弱は頭の良さによるものだと言われています。

ようはスタートの部分はみんなほぼ同じだということ。

それでは何が子どものメンタルに影響するのでしょうか?

「メンタルが弱い」のは経験がないから

端的に言うと「メンタルが弱い」の原因はその経験の無さから来ます。

誰だって分からないものは怖いものです。

人生経験も少ないため周りの反応を過剰に捉えたりもしてしまいます。

ただサッカーを続けていけば分かるはずです。

「あぁ、あの選手でも外すんだ」

「あの選手もゴール前は怖いのか」

誰しもが普通の人間で自分と変わらないという部分が見えてくるのです。

しかし、子どものうちからそんなに達観した人間性は持てないでしょう。

また、試合に対する緊張感も経験によって克服できます。

想像してみてください。

日本代表として世界大会に出た選手が県大会決勝で緊張するでしょうか?

きっとしませんよね。

違うプレッシャーの受け方はあるかもしれませんが、それはまたその先の話です。

そんな感じで子どもが今不安にかられている事柄はいずれ「些細なこと」として思い出すこともできなくなるようなことなのです。

大切なのは周りと比べすぎないことでしょう。

子どものうちは短い人生の中で、みんな経験が違うのに同じメンタルを持てるはずがありませんから。

両極端の経験がメンタルを安定させる

しかし「単純にサッカーを続けていればメンタルが強くなるのか」と言われるとそうではありません。

だんだん経験は偏って均一化されてきますし、そのうち経験をできない雰囲気も出てくることでしょう。

同じチーム、同じポジション、同じ仲間、同じシチュエーション。

日本のサッカー文化ではどうしてもこのようになってしまいますから、自分から経験を取りに行くことも必要になってきます。

それではどのような経験を求めるべきなのか。

それは見出しにあるように、両極端な経験です。

例えば冒頭のような「ゴール前のチャンスを決めきれない」という悩みがあったとしましょう。

このとき一般的には「キーパーをよく見ろ」とか、

「ゴールにパスをするんだ」とか

「タイミングを外せ」などシュートのノウハウ・技術に目が行きがちです。

しかし結局はここに自分の意志も入ってきて、頭の中はごちゃごちゃ。

判断できずに中途半端なチャレンジに終わってしまいます。

これでは結果も経験も得られません。

ここで大事なのは選手が「何を悩んだのか」です。

例えばシュートを打つタイミングで悩んだのだとしたら考えるべき両極端は、

「打てる!」と思ったときに打ってしまうことと、

最後まで打たずに相手の動きを見続けることです。

この両方を体験することで子どもの頭の中にようやく、納得のいく判断をするための”全体像”が出来上がります。

この”全体像”があれば、ある程度のことは想定内に収まります。

「早く打つとこうなる」と「打たなければこうなる」の両極端を知れたのですから、あとは「もう少し持ったらどうかな?」とか「最後ドリブルでかわす選択肢も持っておこう」のような微調整のフェーズに移れるのです。

このようにある程度やるべきことが見えていると子どもの精神は落ち着くはずです。

これを見て大人は「あの子はメンタルが強いな」と思うのでしょう。

「正解」を教わっても上手くいかない理由

先程もお伝えした通り中途半端なチャレンジでは苦手意識だけが残り、メンタルの強化には繋がりません。

最適解と思われるアドバイスを大人から頂戴したとして、更にそこでも運良く「正解」にたどり着けたとしても、それで得られる経験は”全体像”の中の、中心の”ほんの一部”でしかありません。

「これは決めれた」だけです。

じゃあ、キーパーの身長があと10cm高かったら?

パスを受ける位置が1m遠かったら?

結果は変わってくるでしょう。

なぜならその正解が上手くいかなくなったときに、どこまでその中心から外れて良いかが分からないからです。

この場合では「どこまでにはボール離さないといけないか」と「どこからシュートを考えるべきか」の2つですね。

どこまでいってもこの『両極端の感覚』が判断の基礎となるのです。

中途半端なチャレンジにならないような環境づくり

上記のことから子どもの失敗はある程度認めてやるべきでしょう。

むしろ大人の方からポジティブに捉えるための働きかけをすることも大切です。

そして子どもは何度も繰り返すことも覚えておきましょう。

子育てをしたことある人なら分かりますよね?

うちも「なんで同じこと何回もやるの!?」と言いたくなることだらけでした。

しかし子どもがしっかり”身につける”ためにはかなりの反復を要するものなのです。

このようなプロセスを経て身についたものは決して裏切りません。

文字通り、血肉となっているはずです。

遠回りもあるけど、最短ルートにはしっかり落とし穴があるのも子育て、ということなのでしょう。

そもそも不安定な子どもたち。大人も両極端の声掛けを

冒頭で「不安」について話しましたが、そもそも子どもたちの脳は大人よりも不安を感じやすくできているそうです。

そのため、今回のような取り組みも良いですが、長い目で「いつか強くなる」と待つことも大切になります。

元々不安感が強い上に、未知の体験をして、その上で結果まで求められたらたまったもんじゃありませんよね。

このときに大人としても「しなくてもいいし、やっても死ぬわけじゃないんだよ」と両極端を教えてあげると良いでしょう。

その事柄に対する”全体像”が子どもを安心させ、新たな一歩を踏み出さしてくれます。

まとめ

現在の少年サッカーで「メンタルが強い」とされる選手はおそらく、チームで絶対的な存在である程度チャレンジングなことをしても許される存在か、衝動性が強く自分の思ったことを止められない子がほとんどではないでしょうか。

結局実際の体験なくして、メンタルは鍛えられません。

これはここまでお伝えしてきたように、過酷な試練を乗り越えるような体験ではありません。

むしろ自分の心の赴くままに、「やらない」と「やる」を繰り返していくことだと感じています。

サッカーを始めたばかりでなかなか動かない子もいますが、実は「全くやらないで見てみる」という極端を実践しているのかもしれませんね。

じっくり観察していきましょう!

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